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”ツンデ・レデン・刹ッ”の第4幕

第4幕   メイド化計画



「お水をお持ち致しましたニャ~」
「うむ、済まないな」
レデンが俺の前にコップを置く。まるで、メイドさんがお客さんに置くように、忠実に。
「って、言っておきますけどニャッ。べ……、別にお客さんのために持ってきたんじゃニャいんだからニャ! 仕事だからしょうがなくニャッ!」
「あぁ……、分かっているさ」
俺はコップに注がれた水を飲みながら、レデンの様子を伺う。少し赤面しながらも、言われた事を一生懸命に実践してくれるレデンを、心から誇らしく思う。

「よし! 水を持っていく時の特訓はこれで終了だ! 良くがんばったな」
「っ♪ やったニャッ…」
レデンは一瞬だけ嬉しそうにしたが、
「って、ご主人様のためじゃニャいニャ~! レデンはただあの服が着たいだけニャァ~!!」
<ビシッ>とレデンはあるところを指差した。そこには一卓のタンスがこの部屋の住人のように居座っていた。タンスの扉は空いており、その中には一着の服がハンガーで掛けられている。その服とは、俺様自らがデザイン、製作した、ネコのモコモコを忠実に表現したメイド服だ。

「ふ~……、そろそろいいだろう。着ることを許可する」
「やったニャ~ッ!」

<ぴょん>と飛び跳ねて喜びを表現したレデンは、軽い足取りでタンスまで移動し、掛けてあったメイド服を手に取った。
「よし! 早く着替えるんだっ!」
「了解ニャ!」

――――――ザシュッ!

目の前が真っ暗になった。視覚に異常を来たした次は、痛覚に異変が発生。
「うがぁぁぁ~、目がぁぁぁ~~~!」
赤ちゃんだったら確実に泣いてしまうような痛みが目から脳に伝わる。
「美鈴さんに教えてもらった通りニャ。これなら安心ニャッ!」
「おのれ美鈴めぇ~! 俺様の趣味の“覗きが”出来なくなってしまったじゃないか~! あぁっ、音しか聞こえないぜ~! だが、それが逆にイイ!」

目をやられて痛みにもだえ苦しんでいる俺様をよそに、レデンは鼻歌を歌いながら楽しそうに着替えているようだ。

「着替えたニャ、ご主人様」
「早っ。……だが、良く1人で着替えられたなレデン……」
視力が次第に回復していく。そして見えた。
「……どうニャ?」

……言葉が出ないとは、まさにこの事だろう。

ネコ耳+しっぽを付けていたレデンにさらにメイド服が付いた! これほどのものが生み出されてしまうとは……、生きていて良かった。

「よし! なかなかのメイドさんだぞっ! これほどのメイドさんは滅多にいないぜっ」
「ほ……本当かニャッ!? じゃあ早速。美鈴さんに見せに行くニャッ!」
 予期せぬイベントが発生ッ。
「待たんかい! そんなことをしたら……」

――――――ガチャリッ

「レデンちゃん。お好み焼きを作ったんだけど、食べる……」

突然の訪問者。そいつは俺の妹の美鈴。何の前触れも無くまた登場してしまったぞ。それにしてもなに勝手にドアを開けているんだよコイツは!
 俺はこの家の大黒柱。不法侵入者は排除しなければいけない。だから俺は美鈴を追い出そうと、以下のようなことを叫びながら玄関まで走っていった。
「不法侵入だぞ、美鈴! さっさと出てい……」

――――――ボシュァッ!

「ぎゃぁぁぁ~! 顔がぁ!」
カウンターでお好み焼きクラッシュを喰らっていた。
「ニャァァァ~! ご主人様の顔に大事なカツオ節がぁ!」
「レデン~、大事なご主人様に、だろうがぁ!」
「黙れニャ~!」

――――――ザシュシュッ!……ボトボトボト……

嫌な音が床に落ちた。
「あぁ! 俺様の顔……に付いていたお好み焼きが!」
「美味しいニャ~」
レデンはさっきまでお好み焼きが乗っていた皿を美鈴から受け取って、切り刻まれたお好み焼きのパーツをうまくキャッチしていた。
「美味しいか。それは良かったな」
見ると、忙しなくお好み焼きを食べているレデンの口元には、ソースがこびり付いていていた。
「まったく……、もうちょっとゆっくり食べられないのか?」
 俺は口元を拭いてやろう思い、ティッシュを探そうとリビングへと振り返ろうとしたが、
「バカ兄貴……」
「ん?」
 美鈴が俺の肩を掴んだ。

――――――「レデンちゃんに変なことをさせるなって言ったでしょうがぁぁぁ~!」

その掛け声と共に、俺は美鈴に一本背負いで<ビューンッ>と軽快な音を響かせながら外まで飛ばされて、そのまま空中へダイブしそうになったが……、俺様の生(性)への執着心を舐めるなッ!

――――――ガシッ!

空中へと身を乗り出しながらも、何とか手すりに掴まることが出来た。
「ふっ~、危なかった……」
この手すりがもし存在していなかったら、ビル4階分の高さから地上へと一直線に落下する小旅行を体験してしまうところだった。

――――――ガシッ!

「ん?」
手すりを掴んでいた手に、何故か靴が乗っていた。

――――――グリグリグリ……

 それは美鈴の足と俺の手との摩擦によって生まれた不協和音。コレやばくないか?
「殺す気か美鈴ぅッ~!!」
 だが、美鈴は鬼だった。

――――――グリグリゴリゴリゴキゴキボキボキ……

 何だかいろんなものが折れたような感じがする。あえて言うなら『身も心も折れた』。
「美鈴ぅぅぅ~~ッッ、すいませんでしたぁっ~~、許してくれぇぇッ!」
このままでは本当に落ちてしまうので、必死の命乞いに挑んだ。誰だって自分の命が大事だろ。
 だが、美鈴は鬼だった。
「バカ兄貴……、私は今日の朝、ちゃんと言ったよね……」
俺は上を覗いてみたんだ……。そして確信した。俺を見下ろしていた美鈴の目には、一切の迷いが無かった事を……。(パンツを見ようとしたんだが、見えなかったぜっ!)

この世で最後になるかもしれない声が聞こえた。
「レデンちゃんに変なことをさせたら……、殺すって……」
美鈴の足にさらに力が入った。
あっ……、俺死んだかも……。
だがそのときっ、

――――――ガバッ

「待ってニャッ、美鈴さん!」
レデンの声が聞こえたんだ。
「離しなさいレデンちゃん! この男は……、ここで殺しておかなければいけない男なのよっ」
「そんなのは分かっているニャッ! でも! こんなのでも……、レデンの命の恩人ニャ!」
 レデンの悲痛な訴えが、何でこんなにも心に染みるのだろうか。いや……、心が痛い。

「レデンちゃん……」
美鈴の足から、力が少しだけ抜けたのが分かった。 

「それにニャ! この服はレデンが着たいから着ただけニャッ。明日……、レデンはこの服を着て人を救うのニャ! こんなレデンでも……、人を救うことが出来るのニャ!」

ここからレデンの顔を見ることは出来ないが、きっと決意に満ちた表情をしているのだろうな。これまでの日々の調教の賜物だな。
「バカ兄貴……」
「ん?」

――――――グンッ

「うおっ?」
美鈴は俺の腕を掴むと一気に引き上げた。相変わらずのすげぇ力だ。
「今回はレデンちゃんの顔に免じて許してあげるけど、次も同じようなことをレデンちゃんにさせたら……、分かっているわね?」
<グググッ>と握り締めた拳が俺の額に突きつけられた。
「……了解した」
 この後に、『何でお前が俺に命令するんだよ、このクソアマッ』と付け足したかった。だが、そんなことを言った日には俺の死体が何処かの湾に浮いていること間違いないな。
だがまぁ……、これで明日は何とかなりそうだ。無駄に疲れたぞ。
溜息を付く。そのとき、<ピーンっ>と一つの名案が浮かんだ。俺って何て素晴らしい策士なんだろうかと褒めたくなるぐらいの名案だ。すぐに言わなければっ。

「おい美鈴っ。美鈴も明日、メイド服を着て一緒に……」

――――――ドゴ~ンッ!

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この記事に対するコメント

テラメイド?!Σ(゜Д゜)
…っていうのは置いといて(・_・)つ旦
なんて言いますか…。この勢いがたまらないですなぁw
さすがシミコンクオリティw(ぇ

【2006/02/18 05:51】URL | きつねこ #-[ 編集]

何という偶然でしょうかッ!?

昨日もクラスメートに、

「まぁ、それがシミコンクオリティだな」

と、言われましたよw

【2006/02/18 07:47】URL | シミコン #-[ 編集]

第5幕が気になるぞい! 早く書いてタモーレ!(何

【2006/02/21 20:05】URL | きつねこ #-[ 編集]

(#^ω^)ビキビキ

【2006/02/21 23:20】URL | 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします #/.OuxNPQ[ 編集]

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