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”ツンデ・レデン・刹ッ”の第2幕


第2幕   兄と妹



 朝の朝食ほど大事なものは無いな。
「いただきますニャ~」
「おう、頂け頂け!」
テーブルの上には、こんがり焼いたトーストと、芸術としか言いようがない焼加減のベーコンエッグと、俺特製のホットミルクが並べてある。
「ホットミルクは熱いから、ちゃんと冷ましてから飲むんだぞ?」
「了解ニャ~、熱ゥゥゥ~~~ッッ!」
「言っているそばからッ!?」
俺はミルクで汚れてしまったレデンの顔を拭いてあげようと、急いでタオルを持ってきた。
「ほら、ジッとしていろ」
「じ……自分でやるニャ! 貸せニャ!」
「まだタオルの使い方は教えてないからダメだ」
「そんニャ~……」
ちょっとだけ残念そうに俯いたが、すぐに顔を上げて
「拭いてニャ~」
「よしよし」
目を閉じているレデンの顔を拭こうとタオルを近づけた。この瞬間、
「(うっ……)」
レデンの無垢な表情は、ときに俺様を混沌の渦に巻き込むのだ。
「(いやいや……、何を考えているんだ俺は……)」
邪念をブラックホールに振り払い、優しく優しく、レデンの顔を拭こうとする。……しかしそこにっ、

――――――ガチャッ

玄関のドアが開いた。
「おはようバカ兄貴~、って何してるんだよっ!?」
「へっ?」

――――――ゴシュッ

「ぐはぁぁぁ~!」
説明しよう。まず、今俺は飛び膝蹴りを喰らって痛みに悶絶している状態だ。とっても痛いぜ。そして、俺が床で転げまわっている間に、俺にダメージを与えた犯人はレデンに何か話しかけているみたいだぜっ!
「レデンちゃん? このバカ兄貴に何か、いやらしい事をされなかった?」
そいつはレデンの顔をタオルで拭きながら問いかけている。
「レデン、よく分からなかったニャ~……」
おいおい……、誤解を招くような発言をするな……、と言おうとしたがすでに遅かった。
「ふっ……! 殺すッ!!」
俺に止めを刺すつもりなのか、そいつは高々に舞い上がった。

――――――ドコォッ!

「ちっ、逃げたか」
ジャンピングかかと落とし改から逃げた俺は急いで立ち上がり、さっきまで自分が倒れていた場所を見た。
「……殺す気か?」
あまりの衝撃に床板がへこんでいた。
「レデンちゃん、美味しいお魚を焼いているんだけど、家に食べに来る?」
「行くニャ~ッ!!」
レデンが誘惑に負けてそいつに抱きついた。
「こらっ、レデンは俺のモノだぞっ! それにレデン! まだトーストとベーコンエッグが残っているぞっ」
「ご主人様のモノより、美鈴さんのモノが食べたいニャ~」
レデンのノドからは、ゴロゴロとネコ特有の音が聞こえてくる。。
「こんなバカ兄貴のところで生活していたら体を壊しちゃうよ。レデンちゃんおいで~」
「了解ニャ~」

――――――バタンッ

ドアが閉まる。
「けぇっけぇっけぇっ……、美鈴ゥゥゥ~! 俺は怒ったぞっ!」
我が妹ながら、もはや許すことはできねぇッ!
俺はドアを開けて外に出て、隣の部屋に住んでいる美鈴の家のドアノブに手をかけた。っと、その時、ドアの中から楽しそうな声が聞こえてきた。

――――――「ニャはは~、このお魚とっても美味しいニャ~」
――――――「そうでしょ? レデンちゃんは育ち盛りなんだからウンと食べないとね」
――――――「レデン……、美鈴さんの家の子になろっかニャ~」
――――――「そうしなさいよ、あんなバカ兄貴なんかほっといてさ~」
――――――「ニャはは~」「あはは~」

「レデン……」
ドアノブを掴んでいた俺の手に力が入らなり、どうしようもない感情が襲い掛かってきた。それで俺は以下のように思ってしまったんだ。
そうなのか……、もう……、お前は俺を必要としていないのか。俺はもう……、お前のご主人様にはなれないのか。俺は……、このまま姿を消したほうがいいのだろうか……。それが……、レデンのためになるのなら……、ってそんなことを考える俺様ではないわぁぁッ~~!

――――――ガチャッ!

 勢い良くドアを開け、そしてそのまま叫んだ。
「おいゴラァ~! 何さらしとんじゃい美鈴~ッ!」
俺様の怒号が響く。だが、そんな中で信じられない光景を見たんだ。

「あっ、やっと来たわねバカ兄貴。さっさと座りなよ」
「ご主人様! ここっ! ここっ!」

テーブルの上にはレデンと美鈴、そして……、俺の分と思われる朝食が用意されていた。
「お前たちィッ……<ぶわぁぁぁ>」
勢い良く登場したつもりだったが、ものすごいカウンターパンチを喰らってしまった。
「お……俺を許してくれぇ……<ぶわぁぁぁ>」
涙腺が爆発するのを必死に抑えながら、俺はやっとのことで椅子に座ることが出来た。

「い……言っとくけどねっ、レデンちゃんにいっぱい食べさせようと思ったら、ちょっと余分に作りすぎちゃっただけなんだからねっ!」(美鈴)
「か……勘違いしないでよねっ!」(レデン)
久しぶりにうまい飯を食べたような気がした。

――――――――――☆

「じゃあ、私は会社に行ってくるからね」
美鈴は社会人だ。俗にいうOLだ。何故そんなつまらん職業に美鈴は就いたのだろうか……。殺し屋のほうが向いているのにな。
「おう、行ってこい」
「いってらっしゃいませニャ~!」
俺達の声を背に、美鈴はそのまま会社に向かうのかと思っていたが、
「あっ、一言、言っておくけどねバカ兄貴~」
こっちに振り返った。
「おうっ、何だ」
「レデンちゃんに変なことをさせたら殺すからね」
目がマジだった。
「お……おう……、任せろ」
そうして、破壊の権化かもしれない美鈴は階段を降りていった。

「お腹いっぱいニャ~」
レデンは顔を舐めている。食後の習慣らしい。しばらくそのままでいると、レデンが話しかけてきた。
「ご主人様……、今日は何を教えてくれるのニャ?」
見ると、俺を見つめるレデンの瞳にはキラキラとした期待の意が込められていた。
「今日は……」
そうだな、今日は何を教えようかな……。
昨日は萌え声を出させるために、“ときどきエロリアル”のヒロインのセリフを発声練習と称して言わせたからなぁ……。いやぁ……、アレはよかったぜ……。
「ご主人様……?」
はっ! イカンイカン! つい妄想の世界に飛び立とうとしてしまったぜ。
「今日はだな……」

――――――モエ~、モエ~

「むっ、電話だ」
いきなりの電話。
「仕事の依頼かニャ?」
「さあな」
適当に相槌を打ちつつ、携帯を耳に当てる。
「もしもし?」

――――――ガヤガヤガヤ……

「何だ?」
向こう側がかなり騒がしい。耳が悪くなりそうだ。そんなことを気にしていると、唐突に女性の甲高い声が聞こえてきた。
「あっ、あの! “ヲタク専門の何でも屋”の“和也”さんですかっ?」

さぁ……、仕事だ。



(設定)
新谷 和也:本編の小説の約5年後の和也。年は19歳。ヲタク専門の何でも屋。
レデン:猫に育てられた少女。年は14歳。ツンデレ子猫娘。
新谷 美鈴:和也の妹。年は18歳。超ツンデレ。社会人。

(構成)
和也はマンションに住んでいる。一ヶ月前、山にマツタケを探しに行ったときに傷ついたレデンを発見する。和也はレデンを保護し、自分の家で世話を見てやることにした。そのことを親に話したら、美鈴が急いで和也の部屋の隣に引っ越してきた。


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この記事に対するコメント

楽しそうでいいにゃんこのこねこ

【2006/02/09 18:40】URL | 近藤家長男坊 #-[ 編集]

これはいいエロゲーになりそうですね^^

【2006/02/10 13:17】URL | ふじこ #-[ 編集]

ゲーム化かぁ・・・、それは思いつかなかった!

漫画化しか思いつかなかった!

【2006/02/10 22:57】URL | シミコン #-[ 編集]

奇才現る

【2006/02/14 15:36】URL | え・・・ #VoYeFpDA[ 編集]

ツボですな…

もっと書いてくれい~(つ∀と)

【2006/02/14 23:17】URL | きつねこ #12tFVPNw[ 編集]

今、テスト期間中なので書けませんっ!

あともう少しでテスト終わるので、テストが終わったら一気に書き上げるからちゃんと待っていてよねっ!

【2006/02/14 23:20】URL | シミコン #-[ 編集]

自分のブログで小説書きつつ、待つであります!
…テスト期間って1週間くらいか…?(・A・ノ|壁

【2006/02/15 20:42】URL | きつねこ #12tFVPNw[ 編集]

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