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”自分に厳しく、地球に優しく” 第8幕

第8幕  ミッション(落下)



立花さんが被っている黄色いヘルメットが突然、輝き始めました。そして、光が消えた後、変なヘルメットが姿を現しました。何故なら、ヘルメットの表面にダルマさんみたいな顔が浮かび上がっていたからです!
「やっと起きたわね“ピスタ”!」
立花さんが怒った口調で言いました。
「はっ! ご迷惑をおかけしたようですね! 申し訳ございませんでした!」
そのダルマさんがものすごい形相で謝っています…。

「“ピスタ”、任務の内容はメモリに入っているな?」
「はっ! エシナ殿、準備は怠っておりません!!」
「現在、プランBに計画を変更して実行中だ」
「はっ! 了解致しました! それでは早速…」

…ダルマさんの目と僕の目が合いました。

「誰でありますかッ? 自分はあなたを存じ上げませんが!…まさか!? 敵の偵察隊ですか、あなたはッ!?」
また、ひと悶着ありそうな雰囲気です。
「ピスタ、この人は…」
「はっ! わかっております渚殿! こやつは敵ですね!!」
ほらぁ~、また変なことになりそうですよ? やれやれです。
「ちょっとピスタ。人の話は最後まで…」
「自分が皆さんをお守りせねば! いきますよ! ウウウオオオォォォッッッ~~~~~!!! 守護するバリティー!! “ガービスク(金色の球体)”!!」
ピスタさん(立花さんが被っている黄色いヘルメット)が叫ぶと、ピスタさんから金色の光が放出され、それが立花さんたちの周りを覆いつくし、丸い金色の球体が出来上がりました。
「これでこの敵からも身を守ることができ、かつ、地面に衝突してもへっちゃらです!!死ぬのはこの敵だけです!!!」
…僕だけ死ぬ!? それは困っちゃいますね~。僕が地面に落ちてグチャグチャの肉塊に変わる前に、僕はピスタさんの説得を試みます。
「あの…、ピスタさん? 僕は敵ではないですよ? 立花さんのクラスメートで新谷 和也と言います。今後ともよろしくお願いします」
これで恐らくは大丈夫でしょう。
「そんなことを言っても自分は騙されません!! エシナ殿! エシリウス(エシナ砲)をこの敵に発射してください!!!」
「あぁ、任せろ」

――――――フォン…フォン……

光り輝くエシナの大きな口。
「ちょっと待ってよ! 何でだよ! そんなことをして一体何の意味があるっていうんだよ! エシナァァァッ~~~!!!」
僕の目からは涙が出始めます。その涙は僕の体よりも落下速度が遅いのでどんどん僕の上の方に飛んで行きます。僕は今、我が身を持って空気抵抗を体験しています。勉強になります。
「エシナもピスタも、そろそろ止めなさい」
そこに天使の助け声が! でも僕は、涙でその天使の顔が良く見えません!
「ピスタ。この人は和也君と言ってね、私の身代わりになってくれるクラスメートその1なの。だから敵じゃないのよ。わかった?」
「渚の言うとおりだ。メモリに記憶しとけよ、ピスタ」
光り輝く口を止めて、エシナもやっと正しい真実を話してくれました。…でも立花さんのセリフに何か恐ろしい言葉が含まれていたような気がします。…クラスメートその1ッ?

「はっ! そうでありましたか! 大変申し訳ございませんでした、和也殿!!」
「分かってくれたならいいんだよピスタさん。だから…、さっさと僕もその金色の球体の中に入れろぉぉぉッッッ~~~!!!」(キレ気味)
「はっ! 了解致しました!!」
ピスタさんが再び光り始めました。すると、金色の球体は「シュバッ」と大きくなり、僕の体もその光に飲み込まれました。
「これで大丈夫であります、和也殿!」
「ありがとうピスタさん」
突然のことにびっくりしましたが、この球体の中はとても心地よくてちょうどいい温度です。さっきまで冷えきっていた僕の体と心を暖めてくれます。

「よかったナ、おまエ」
どこかで聞いたことがある口調。この声は…。
「今の声はもしかして、エシナが持っているラジコンカー君ですか?」
「そうだヨ! そうだヨ!」
ラジコンカーの「ウィ~ン」というモーター音が聞こえました。
「僕の身を心配くれてありがとう、ラジコンカー君。君の名前って何だっけ?」
「ヴェスだヨ!」
「ヴェス君、これからよろしくね。僕の事は和也って呼んでくれ」
「かずヤ! かずヤ!」
なんだかヴェス君は嬉しそうです。僕まで嬉しくなってしまいました。

「これで自己紹介は終わったわね」
立花さんの満足げな笑顔。
「かなり時間がかかったけどね…」
僕の何かやるせない笑顔。
「誰のせいでこんなに時間がかかったと思っているんだ? おい」
立花さんの背中に乗っているエシナが僕を見下ろした感じで言いました。そのセリフの答えは…、お前だよ! エシナァッ!!
「和也君のせいって事は確実ね」
「やっぱりな」
この二人は間違いなくSです。絶対ぃ!

「あと15秒で目的地に衝突します!」
その声に反応して僕は地上を見てみます。目の前に広がる景色は山山山。
「山しかないね」
見渡す限り緑色の山ばっかりです!
「そろそろよ和也君。気合入れていくわよ~!! キャハハハハァァッ~~~!!!」
立花さんはノリノリです。
「ピスタ! 出力硬度最大だ!!」
「はっ! 了解致しました!! ウウウオオォォォッッッ~~~ッリャアァァァッッ~~!」
僕たちを包み込んでいる光の甲殻がさらに光り輝きました。
「みんなノリノリだなぁ~」
僕はなんとなく感心してしまいました。

「ころスッ~、ころスッ~!」
ものすごく可愛い声がものすごいことを言っています!
「ちょっとヴェス君? 物騒なことを言わないでよ!」
せっかくの可愛い声が台無しですよ。
「殺すッ~、殺すッ~!」(僕以外)
「え!? なんで? なんでみんなは殺したがるの? 相手はただミサイルを発射しただけじゃないか! 悪気は無かったんだよ!! 許してあげて!」
「殺すッ~、殺すッ~!」(僕以外)
僕の悲痛な叫びもこいつらには届きませんでした。
「みなさ~ん! 逃げて下さ~い! 今から殺人マシーンXがあなたたちを殺しに行きますよ~!!!」
「あと2秒~」
そして僕たちは、山の平坦な場所に建っている、工場らしき所にものすごい速さで墜落して行きました。

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