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”自分に厳しく、地球に優しく” 第3幕

手直しが終わったので、もう一気に全部公開しちゃいますねっ!

では、”自分に厳しく、地球に優しく” 第3幕 スタート!

   

第3幕   木の葉が舞い散る中で



現在12時22分です。僕は教室を出て、廊下を走っています。
廊下の壁に貼ってある「廊下は音を出さずに走りましょう」の張り紙が目に映るけど、今はそんなことを気にしている状態じゃなかったです! 
一刻も早く沢田さんの喜ぶ笑顔が見たいという概念が僕の体を無理やり動かしてしまうので、僕は「ドタドタ」と足音をたてて廊下を走ってしまいます。
途中、長谷川が「ヒュ~…、ヒュ~…」と廊下の壁に寄りかかって呼吸をしていました。
体が全く動かなくなってしまい、さらに時間が経つにつれて息ができなくなっていく、代々新谷家に伝わる秘伝書に載っていた秘孔“森羅”をさっき長谷川に突いたからです。
このままでは長谷川が死んでしまうと判断したので、しょうがなく僕は術を解く秘孔“万象”を突いてあげました。長谷川は「ギャラボァッ!」と叫んだ後、廊下に倒れてピクリとも動かなくなりました。
この秘孔には問題があって、この秘孔を突かれた人間は1~2時間ぐらい仮死状態に陥ってしまうのです!
「つまらぬ物を突いてしまった…」
と、僕は捨て台詞を残してその場を走り去りました。

自転車に乗り、正門の辺りまで移動しました。
太陽は高く上がり、本当に暑かったです。もうすぐ夏が来るんだなぁ~、としみじみ思いました。
振り返って2階の窓を見てみると、そこには可憐な沢田さんと彼女の女子の友達3人が仲良く笑いながら話しているのが見えました。(ちなみに僕の視力は1.5)
「行ってきます。沢田さん!」と心の中で叫んで僕は正門を出ました。

「立花さんは確か南のほうに向かって行ったっけ…」
僕は南のほうに向かって自転車を漕いで行きます。周りを見渡しても立花さんらしき姿は全く見えません。しかし、変な違和感を僕は感じました。

自転車に乗りながら周りを注意深く見渡します。今、僕は朝来た道を通っています。でも、朝通ったときとは風景が違うのです。朝通ったときは木の葉や空き缶がたくさんこの道に落ちていたような気がするけど、今はきれいに何もなくてとても走りやすいです。
「誰か掃除でもしたのかな? いいやつもいるもんだなぁ~」
と、感心しながら僕は自転車を走らせました。

山の麓(ふもと)まで着くと、僕は自転車を押しながら萩原公園を目指しました。
僕の直感が「ここに立花さんはいる!」と言っているからです!
山を登りながら僕は考えました。「絶対に彼女とあのぬいぐるみは普通じゃない。何か、ものすごい秘密が隠されている気がするね。恐らく本体がぬいぐるみで立花さんは良く作られた人造人間で、あのぬいぐるみの忠実なる部下だろうとか、立花さんはエイリアンが変装した姿で、あのぬいぐるみは彼らの兵器の一つ“ファラテイン”で、ひとたび力を発揮すればこんな町なんか一発で消し飛んでしまう光線を「ドォウゥッッ~~~!」と口から出すのではないだろうか」などいろいろ考えました。

妄想している間も周りを見渡してみると、朝通った時には、いっぱいあった葉っぱや木の枝が、1つ残らず道の上から姿を消していました。なぜっ? なぜでしょうっ!?
「学校からここまでの道を掃除してくれるなんて…、すごく大変なのに…、なんていい人がこの世にはいるんだぁぁぁッッッ~~~!!!」
と空に向かって何故か叫んでしまいました。でも、スッキリしました。朝からいろいろあってちょっとイライラしていたものが消えたからです。(イライラの原因:美鈴99%、長谷川1%)。
しばらく歩いていると萩原公園が見えました。自転車を置いて、歩いて立花さんを探します。
「おぉ~い! 立花さ~ん!! いたら返事してぇッ~~~!!!」
周りには誰もいなかったのでシャイな僕でも大声が出せました。でも返事はないです。
っていうか、なんでこの公園はいつも人がいないのだろうと思います。一応それなりの遊具はあるし、自動販売機もあるのに不思議です。やっぱり、こんな山の上の公園なんかには誰も来ないのかなぁと思います。
しかし、ここでも変な違和感がありました。ここの場所も綺麗に片付けられているということです。ゴミ箱の中に入っていた木の葉までもが片付けられています。朝の光景とは、まるで違っていました。
「この町にこんなボランティアをする人たちっていたっけな~?」
と、僕がつぶやいたその時でした。

――――――ヒュッ…

…何かの音が聞こえたました。僕は首をかしげながら、「スゥ~ッ」と耳を澄まして集中してみます。

――――――…ゥン…ヒュッ…ヒュッヒュン……ヒュン!…

なんでしょうか? 
何かが風を切るような音が聞こえます。カマイタチでしょうか!?
その音は、あのぬいぐるみが突如出現した例の自動販売機があるエリアから聞こえます。

僕は恐る恐るそっちに歩いて行きます。今の場所からは自動販売機があるエリアは林が邪魔して見えないからです。
すぅっと木の陰に隠れてそっと向こう側を見てみます。
そして…、僕の目に飛び込んできた風景はとんでもないものでした! 

なんと! 地面の上にある木の葉、木の枝、空き缶、スーパーの袋、さらには壊れかけていたジャングルジムまでがすごい勢いで消えていっているのです!
突然、ジャングルジムの一部が消えたと思ったら、次の瞬間には向こうのほうで舞っていた木の葉も消えてしまうのです!!
「な…、何が起こっているの?」
僕は状況がつかめず、ただオロオロと周りを見渡します。
そのとき突然、「シュポ~ン!」という何かが飛び出る音が聞こえました。
僕は条件反射で「サッ」と木の陰に隠れました。

今、自分が置かれている状況が全くと言っていいほど理解不能です。
さっきの音の方角からは「シュルン!」と先ほどの音とは違う音が聞こえてきました。
僕は恐る恐る、自分の顔の右半分だけをのり出して音の根源を見ました。
音の方向にあった物は自動販売機でした。すると次の瞬間、その自動販売機の後ろから人の顔が出てきました!
僕は心臓が破裂するぐらい驚きました。心臓が「ドクゥッン!」と唸ったのがわかりましたね。

「何であんなところから人が出て来るんだ?」
予想もしなかった出来事が発生! それでは早速、出てきた人物を観察してみます!!
黄色いヘルメットを被っているので顔は分かりません。来ている服装もなんか映画に出てきそうなパイロットが着ている服みたいな服装です。シルエットから判断すると、その人は女性だということがわかります。
しかし…、遠目でもわかるあの胸の膨らみは…、まさかぁ!?

その人は周りをキョロキョロと何かを探しているような仕草をしています。そして、あっちにある小丘の上まで歩いて行きました。
その人は小丘の真ん中に到着したとき、「やっほっ~」をするときのポーズを取り。そして、
「エシナッ~! どこッッ~~~!!」
と叫んだのが聞こえました。女の子の声でした。その声が鳴り止まぬうちに何かが高速で彼女に向かって来るのが音で分かりました。。
その何かが「ヒュッ」とジャンプして彼女の肩に乗ったのが、遠くから見えました。

遠くからでも分かる“それ”は…、例のぬいぐるみだったぁぁああぁぁッッ~~~~!!!

その女の子とぬいぐるみが自動販売機まで歩いて行きます。
「もう仕事なのか? どこだ?」(ぬいぐるみ)
「そうよ。場所は…、福井ね」(女の子)
「そうか…、腕が鳴るな…!」
「日本での初めての仕事ね。少し緊張するわ」
「ほぉ…、渚でも緊張くらいするんだな」
「うるさいわよ、それよりも“フォト”は溜まったの?」
「あぁ、ばっちりだ」
僕は息を潜めてジッと一人と一匹の会話を聞いていました。でも、話の内容は全く理解できませんでした。

“仕事”?“エシナ”?“フォト”?

分かったのは、やっぱり彼女は立花さんだということだけです。
しばらくすると、ぬいぐるみを肩に乗せた立花さんは、自動販売機の後ろに隠れてしまいました。そして、さっきと同じような「シュポーン!」という音がしたかと思ったら、すぐにまた「シュルン!」という音が聞こえ、その後には風の音しか聞こえなくなりました。

僕は木の陰に隠れながら、しばらく考えてみることにします。
「な…、なんじゃこりゃあ…!」
意識が混乱します。朝起きた時は、「今日も一日平和でありますように」って心の中の神様にお願いしたのにぃ…!
さっそく僕の夢を破ってくれますよコイツは! この能無しがぁぁッ~!
すると突然、目の前に心の中の神様(白くて長いヒゲを生やした僕)が「スゥーッ」と現れました!
そして僕の目を見つめてながら、
「おぬしの願いはちゃんと聞こえておる。しかし、それを叶えてしまってはお主のためにはならぬと「極秘超神会議(通称:沢田さんラブ)」で決定してしまったのじゃ。これから、大変なことがお主の身にいろいろ起こるが、まぁ…、がんばれ! ぎゃばッ!?」
目の前のヤツにとりあえず正拳をお見舞いしました。いいストレス解消法です。
すると、心の中の神様は鼻血を出しながら「スゥーッ」と悔しそうに消えてしまいました。
消える間際、「おぼえてろ…!」と聞こえた気がしました。
って、あぁっ、こんな妄想をしている場合じゃない!

やっと僕は正気を取り戻した。ここからは現実編がスタートです!
まず、僕は今からどうすべきなんでしょうか?
選択肢は恐らく3つです。
1:自動販売機の裏側を調べる。
2:このまま学校に戻る。
3:このまますぐに自分の家に帰る。
まず、3について考えてみます!
今現在、僕は鞄を持ってないのでやはりもう一度学校に戻る必要があります。それは何故か…?
それは、鞄の中に「沢田さん宛てのラブレター」が入っているからだぁぁッッ~~!
きゃッ~、言っちゃった!!(誰に?)
僕は本当に沢田さんが好きなんです。心の底から!
あの目、あの唇、あの笑顔…、どれを取ってもかわいいんだよ! っていうか沢田さん好きだあぁぁっっ~~~ぁぁああッッッ~~~!!!
だからもし、僕と沢田さんが二人っきりになってイイ雰囲気だったら、いつでもラブレター(一週間かけて書いた)を渡せるように鞄の中に入れているのです!
っという訳で、誰か(長谷川)が僕の鞄を覗くかもしれないので、あの鞄は絶対に死守しなければならないのです。
だから3はダメと…。

次は2について考えてみます!
このまま、立花さんを連れ戻していない状態で学校に戻ってしまったら、僕は沢田さんとの約束を破ってしまうことになります。
そんなことしたら…、僕は沢田さんに殺されてしまう。いや、殺されてしまう方がいいかもしれないです。もし、もし万が一…!
嫌われてしまうなんてことになってしまったら! 僕は…、僕わぁっ…! 
あぁっ、考えただけで血の涙が出てくる!!

――――――ツツゥ…

僕の目からは一筋の赤い涙が!
「そんなことにはなってはいけない…! そんなことになってはいけないのだぁッ~!」
僕の体がメラメラと黒い炎に包まれていきます!
「やってやる! やってやるぅぅぅッッ~~~!!」
僕は、選択肢の1を無意識のうちに選び、無我夢中で自動販売機の裏側まで走って行きました…。

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